花生ける 袖にひとひら 目を添う
春一番 受けて背筋が しゃんとなり
朝ドラが 終わって今日の 腰をあげ
仕合わせが 続きますように 祈る朝
われもこう 嫁の手紙の 絵が嬉し
鈍行が ぴったり似合う 老二人
図書館で となりの椅子も 同じ趣味
思い出は 紙切れまでも 捨てがたい
友の名を たしかめて読む 冬便り
さんざんに 選びぬかれて 特価品
孫娘め 枚挙に遑ない 化粧
リフトから 落ちて大穴スキー場
孫娘めと ともに温泉 春彼岸
孫と来た 温泉宿で 高鼾
卓球の 相手困らぬ 双子孫
川柳会 高い美学を 競い合う
川柳で 心の美学 突き詰める
人間の 美学を詠う 柳多留
古稀こえて 心おだやか 筆を取る
入選で ゆゆしき過去が 洗われる
はずむ足 入選という 書道展
継続が 花ひらかせた 書道展
絡む孫 めざすはほしい お小遣い
手品師の 妙味すらすら 煙にまく
受験する 孫の背中に 太鼓判
発言が 出来ない心の 火が燃える
余裕でき 亡母にやりたい 恩返し
母泣かせ 噂の小指 罪な父
口車 うっかり乗った 高い付け
年金に 感謝してます 旅楽し
夢一つ これからですと 古稀の旅
古稀すぎて やっと心に 花開く
古稀だから 卒業します 雛かざり
居直って これからですと 古稀の旅